読者が選んだ2016年のデジタルビジネス注目記事ランキング

2017.01.05
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2017年が幕を開けました。デジタルの力による「トランスフォーメーション(変革)」あるいは「ディスラプション(破壊)」への日本企業の取り組みも、いよいよ本格化するだろうと当Digital Innovation Lab(DIL)の編集陣は予想しています。みなさんの2017年予想はいかがでしょうか。

Digital Innovation Labは、2015年に当サイトを立ち上げ、一定期間のテスト的な運用の後、2016年2月から本格的に運用を始めました。海外のベンチャー企業の新サービスのほか、彼らとの共創(オープンイノベーション)によってディスラプションに対抗する大手企業の取り組み、そして日本企業の間でも起こっているトランスフォーメーションなど、これからのデジタルビジネスを生みだすための“ヒント”になるコンテンツの提供に努めています。

今回は、2017年のデジタルビジネスを占う意味も込めて、当Digital Innovation Labのサイトに2016年に公開した記事を対象に、より多くのみなさんにお読みいただいた記事と、ソーシャルメディアのFacebookで「いいね」を付けていただいた記事をまとめてみました(アクセス数/いいね数ともに2016年12月26日時点で集計)。

アクセス数トップはミスミのデジタルビジネス!

まずは、2016年に公開した記事に対するアクセス数のランキングを見てみましょう。表1が、その「トップ5」です。

順位 タイトル 掲載日
1 「金型業界のAmazon」と呼ばれるミスミ、特注部品の見積もり/納期回答を30秒にまで短縮 9月27日
2 「経験と勘」から「科学とテクノロジー」へ ITベンチャーのベテランが“農業”に挑む理由 2月29日
3 車からミラー(鏡)が消えていく、安全は“電子の目”が確認 4月15日
4 IoTに照準合わせる無線通信、低消費電力うたう新規格が続々 3月8日
5 Eコマースが消える、中国アリババのマー会長が予測する5つの新産業とは 11月15日

表1:2016年に公開した記事のアクセスランキングの「トップ5」

みなさんに最もお読みいただいたのは、日本の金型卸大手ミスミのデジタルビジネスへの取り組みを紹介した「『金型業界のAmazon』と呼ばれるミスミ、特注部品の見積もり/納期回答を30秒にまで短縮」でした。設計用ソフトウェアの提供をはじめ、新たな受注システムによって特注品の見積もりや納期を最短30秒にまで縮めました。グローバルでの競争が激化する中、リードタイムの短縮は製造業にとって大きな課題の1つです。デジタルの力を顧客の課題解決にどう生かすのかの好例ということなのでしょう。

2位には「『経験と勘』から『科学とテクノロジー』へ ITベンチャーのベテランが“農業”に挑む理由」が入りました。ネットイヤーグループの創業者である小池 聡 氏に、2010年に東京大学EMP発ベンチャーのベジタリアを設立した背景や農業への思いなどをインタビューしたものです。農業へのデジタルの活用に向けては、みなさんの関心も高いようです。

次にFacebook上での「いいね」数によるランキングの「トップ5」が表2です。

順位 タイトル 掲載日
1 「金型業界のAmazon」と呼ばれるミスミ、特注部品の見積もり/納期回答を30秒にまで短縮 9月27日
2 「経験と勘」から「科学とテクノロジー」へ ITベンチャーのベテランが“農業”に挑む理由 2月29日
3 Eコマースが消える、中国アリババのマー会長が予測する5つの新産業とは 11月15日
4 古い産業の“創造的破壊”が真のサービスを生む、シタテルの河野社長が明かすサービスビジネスの本質 10月6日
5 福島・磐梯でIoTとセキュリティのハッカソン、IoT × Security Hackathon 2016から(第1日目) 4月13日

表2:2016年に公開した記事の「いいね」ランキングの「トップ5」

1位と2位はアクセス数ランキングと同じですが、3位には「Eコマースが消える、中国アリババのマー会長が予測する5つの新産業とは」が入りました(アクセス数では5位)。中国発で世界最大級のEコマース事業者になったアリババ(Alibaba)のジャック・マー(馬 雲)会長が、年次イベントの基調講演で語った“デジタルビジネスの未来”です。欧米発のイメージが強いデジタルビジネスですが、アリババなど中国企業やアジア企業からも大きなうねりが起こってきています。

アリババに続き「古い産業の“創造的破壊”が真のサービスを生む、シタテルの河野社長が明かすサービスビジネスの本質」と「福島・磐梯でIoTとセキュリティのハッカソン、IoT × Security Hackathon 2016から(第1日目)」が上位に顔を出しました。アクセス数ではトップ20でも圏外ですが、国内での地に足を付けた具体的な取り組みが評価されたのではないでしょうか。

トップ20には様々な話題がランキング

再度、アクセス数のランキングを見てみましょう。表3が「トップ20」です(「トップ5」は表1を参照)。

順位 タイトル 掲載日
6 セキュリティ製品は日本が弱体1? FFRI代表が語る「サイバー攻撃対策は日本の力で」 2月17日
7 現金もクレジットカードも不要に?米国の日常生活に浸透する新しい決済の姿 8月2日
8 大阪にオープンイノベーションのためのファブ空間が登場、パナソニックや村田製作所など大手がパートナーに 4月6日
9 ビッグデータで変えていく医療の未来、これからの医療データの活用法とは 6月14日
10 ブロックチェーンは金融のためだけではない、適用範囲の広さが注目集める 7月26日
11 第5回 共創とオープンイノベーションの重要性 1月18日
12 米国発DIY工房「TechShop」が日本初上陸、アイデアを基にビジネスにまで発展させる「場」になれるか 3月24日
13 「顔パス」での決済が可能に?!米Googleが開発中の「Hands Free」を使ってみた 8月4日
14 0から1を生み出し新たな価値を創造する、現代風イノベーションの進め方 5月13日
15 病院にも薬局にも行かずに受診と服薬が可能に、米国で広がる遠隔診療と薬のデリバリー 4月1日
16 米Fordが描く次代の自動車メーカー像、モビリティサービス「FordPass」を提供 6月30日
17 日本流イノベーションの起こし方~米シリコンバレー、スタートアップ、大企業に身を置く4人が徹底議論~ 6月28日
18 世界の頭脳を共有するブレインシェアの時代、競技型クラウドソーシングを大手企業が活用中 6月22日
19 “FinTechの次”の技術としての「ブロックチェーン」、注目理由を知るための4つのキーワード 7月12日
20 AIでなくなるのは「仕事」ではなく「タスク」、あなたの毎日がワクワクになる!? 10月20日

表3:2016年に公開した記事のアクセスランキングの「トップ20」(「トップ5」は表1を参照)

トップ20までになると、様々な話題がランクインしています。Digital Innovation Labが、より広い視点でデジタルビジネスの動きを捉えていることの表れであれば嬉しい限りです。注目されている分野としては「共創」「FinTech」「ファブラボ」「車×IT」「医療×IT」が挙げられそうです。

特に共創分野では「第5回 共創とオープンイノベーションの重要性」(11位)、「0から1を生み出し新たな価値を創造する、現代風イノベーションの進め方」(14位)、「日本流イノベーションの起こし方~米シリコンバレー、スタートアップ、大企業に身を置く4人が徹底議論~」(17位)、「世界の頭脳を共有するブレインシェアの時代、競技型クラウドソーシングを大手企業が活用中」(18位)と4本のコンテンツがランクイン。

FinTech分野でも、「現金もクレジットカードも不要に?米国の日常生活に浸透する新しい決済の姿」(7位)、「ブロックチェーンは金融のためだけではない、適用範囲の広さが注目集める」(10位)、「『顔パス』での決済が可能に?!米Googleが開発中の「Hands Free」を使ってみた」(13位)、「“FinTechの次”の技術としての「ブロックチェーン」、注目理由を知るための4つのキーワード」(19位)の4本がランクインしました。

車×IT分野は「車からミラー(鏡)が消えていく、安全は“電子の目”が確認」(3位)」と「米Fordが描く次代の自動車メーカー像、モビリティサービス「FordPass」を提供」(16位)」が、ファブラボ分野は、「大阪にオープンイノベーションのためのファブ空間が登場、パナソニックや村田製作所など大手がパートナーに」(8位)」と「米国発DIY工房『TechShop』が日本初上陸、アイデアを基にビジネスにまで発展させる『場』になれるか」(12位)が、医療×IT分野では、「ビッグデータで変えていく医療の未来、これからの医療データの活用法とは」(9位)と「病院にも薬局にも行かずに受診と服薬が可能に、米国で広がる遠隔診療と薬のデリバリー」(15位)が、それぞれ2本ずつランクインしています。

いかがでしたでしょうか。2016年を改めて振り返ることで、2017年のデジタルビジネス創出に弾みを付けたいですね。2017年のDigital Innovation Labのコンテンツにも、どうぞご期待ください。

執筆者:丁 晟彦(Digital Innovation Lab)

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